先日、TOCFLという中国語試験を受けてきました。
TOCFLとは、
Test of Chinese as Foreign Language
の略。英語試験 TOEFLの中国語バージョンです。
いや、しかし、これ、本質的に言えば、
台湾で使われている中国語「台湾華語」の試験です。
ゆえ、中国大陸で利用される簡体字ではなく、台湾で用いられる繁体字の試験です。
台湾留学、台湾での奨学金獲得のためにTOCFLのスコアが要求されます。
わたしは台湾に行く予定はありませんでしたが、繁体字で中国語を学びたいので受験してみたのです。
テスト結果はくそすれすれスコア。
ギリギリBand Bを受験してB1に合格できました。
リスニングは合格ラインジャスト。1点でも落とせばB1にすら不合格になるところでした。
TOCFLのBand Bの合格ラインは以下の通りです。
階級 | リスニング(80点満点) | リーディング(80点満点) |
---|---|---|
B1 | 46点以上 | 48点以上 |
B2 | 61点以上 | 64点以上 |
リーディング・リスニングに別々の合格条件が設けられております。
それぞれのセクションで合否がくだされ、両方合格して初めて階級合格とみなされます。
中検のようにリーディング・リスニングの両方にたけている必要があり、中国語力にバランスが求められるのです。
私はB1の条件をリスニングリーディングともにクリアできましたので無事にB1に合格できました。
が、しかし、その上のB2には不合格になったわけです。
TOCFL Band B 進階級 B1 一発合格勉強法
ここではわたしのTOCFLのBand B1に合格できた勉強方法を紹介します。
わたしが活用した教材は『進階高階級模擬試題3』です。
王道の公式テキスト。唯一のTOCFL対策テキストです。
受験者数自体が少ないためか、HSKや中国語検定と比べて対策本は驚くべきほど少ないのが現状です。
ぶっちゃけ、公式テキストに頼るしかありません。
テキストには、
- 試験の説明
- 模試1回分
が含まれています。
リーディング、リスニングのを全網羅しており、CDもついています。
本番形式に慣れながら対策できます。
しかしながら、難点が1つ。
それは、解説が1mmもついていないことです。
正答はわかりますが「なぜそうなるのか」という経緯は一切されません。
しかも困ったことに、Band Bの問題は難易度が高いです。
中国語を理解し、その上でよく考えなければ正解できない選択肢ばかり並ぶ良問ばかり。
(HSKのように)選択肢が簡単ではないため、
TOCFLでは本当の中国語力が炙り出されます。
それゆえ、HSKでなんとなく正答できていたリスニングでわたしは大苦戦。
全く耳がついていかず、消去できない選択肢が五万とありました。
一方のリーディングでは、
繁体字と簡体字との差異に苦しめられました。
これまで学んできた簡体字を繁体字に変換して照合する作業が必要に。。
例えば次のようなものです。
簡体字 | 繁体字 |
---|---|
会 | 會 |
进 | 進 |
卖 | 賣 |
关 | 關 |
ただし、繁体字は救いだったのが、
繁体字は日本の漢字に近い表記、ということ。
ひとたび文字を認識すれば、繁体字のほうが読解力が高くなるのです。これは試験勉強、そしてテスト本番を通して得た知見です。
以上のように、TOCFLには
- リスニング選択肢の難易度の高さ
- リーディングにおける簡体字から繁体字への変換
という2つのハードルがあります。
今回、かろうじてB1に合格できましたが、ほんとスレスレ。
リスニングは本当に1点でも落とせば不合格でしたので、これは天の恵みなのかもしれません。
わたしと同じくTOCFLのBand Bを受験される方は、公式テキストを片手に学習をすすめ、
- リスニング注力
- 繁体字への慣れ
観点で学習してみてください。
それでは!
Ken