先日『ITエンジニアのための中国語入門』を読んでいたら、
声調を推測する方法
が紹介されていました。
著者は、中国を股にかけて活躍するITエンジニア。
彼が実体験をもとにぼやいていたのが、
中国語を使わないでいると「声調」を忘れてしまう
という悩み。
わたし自身、同じ課題を抱えていました。
帰国して1年が経過すると、頭に叩き込んでいたはずの声調がボロボロと欠落。
ピンインのアルファベット並びは覚えているのですが、なぜか声調だけ忘れてしまうのです。
中国語は声調が正しくなければ意味が通じません。
結果的に、声調の影響で、中国語のスピーキング力は短期間で落ちてしまったのです。
そこで早速、書籍内で紹介されていた「声調を推測する方法」を試してみました。
声調を推測する2つの方法
本文中では声調推測方法が4つ紹介されていましたが、参考になったのはそのうちの2つ。
第四声の法則
1つ目は第四声を推測する方法です。
ずばり、
音読みで「か行」または「た行」終わっているならば、第四声になる確率が高い
です。
その理由は、これらの漢字は「北京語」とは異なる伝統的な中国語の起源を持つからに他なりません。
音読みの「か行」または「た行」は、伝統的な中国語で「入声」と呼ばれる音が起源となっています。
そして、この「入声」は現代中国語で「四声」で発音する確率が高い、ときています。
100%の精度ではありませんが、当てずっぽうよりもマシ。
この書籍では、音読みの終わりが「か行」の例として、
- 確(què)
- 式(shì)
- 刻(kè)
- 力(lì)
が紹介されていました。確かにどれも「四声」ですね。
法則の成功例を増やすため、具体例を考えてみました。
- 宅(zhái)
- 拍(pāi)
- 副(fù)
- 緑(lǜ)
- 学(xué)
- 速(sù)
- 筑(zhù)
検証の結果、
およそ50%当てはまる、と判明。
というか、そもそも音読みの終わりが「か行」の漢字を探すのが困難でした。
めげずに「た行」で終わる漢字も試してみました。
- 密(mì)
- 室(shì)
- 律(lǜ)
- 察(chá)
「か行」よりも確率は高い気がしました。
今回のように、音読みが「か行」「た行」で終わる漢字を思いつくのは困難を極めます。
奇跡的に音読みが「か行」もしくは「た行」で終わっているならば「四声」と推測するべきですね。
二声の法則
続いて、二声を高額率で推測できる方法です。
ずばり、
「三声の前」は「二声」の確率が高い
です。
なぜなら、
三声の前の三声は二声で発音するからですね。
これは単純に確率の話。
普通に考えたら、声調は4パターンあるので、当てずっぽうに発音した時の正答率は 25%。
一方、後ろに三声がきていれば話は別で、その場合は
三声が二声になります。
つまり、三声前の声調は
- 一声
- 二声
- 四声
のいずれかであり、最も確率が高いのが、三声と二声を含んだ「二声」。
この状況で「二声」で発音すれば、その正答確率は25%から
50%
に跳ね上がります。
したがって、三声の前の声調がわからない時は、
とりあえず二声で読む
が、正しい声調を引きあてるコツなのです。
以上、声調の推測方法でした。
この他にも、「n と ng の見分け方」や、「日本語の旧仮名遣いを用いた推測法(これはよく分かりませんでした)」が、紹介されています。
声調忘れにお困りの方は是非活用ください。
それでは!
Ken