ロシア語能力検定4級の第1問は発音問題です。

その内8割近くを占めるのが、

子音の有声化・無声化に関する問題です。

ここでは、その有声化・無声化のルールを紹介します。

 

知っておきたい基本前提

まず大前提から紹介します。

ロシア語の子音は

  • 有声音
  • 無声音

に分かれます。

発音時に声帯が振動するのが「有声音」。一方、振動しないのが「無声音」です。

そして、なんと、次に紹介する12個の子音では、

有声音が無声音になったり(無声化)、無声音が有声音になったり(有声化)するのです。

有声音 б в г д ж з
無声音 п ф к т ш с

 

ただし「б・п」「в・ф」は無声化しか起こらない

 

以上で紹介した12の子音は、隣り合う子音同士で対応しています。

発音時に同じ口の形で発音し、違いは「声帯が振動するかしないか」だけのペアです。

ロシア語では6ペアの12個の子音で有声化・無声化が起こります。

有声化・無声化のルールは次の3つです。

 

1. 語末の有声音が無声音に

単語の最後に有声音がくる場合におこる無声化です。

その場合、語末の有声音は対応するペアの無声子音に変化します。

 

例えば「газ」ならば、1番最後の「з」がもともと有声音です。

この「з」が単語の末尾にあるため、対応する無声音「c」に変化することで「гаc」と発音します。

本来アルファベット通りに読むならば「ガズ」になるところですが「ズ」が「ス」になって「ガス」になるのです。

 

このルールは最も見分けやすいです。

なぜなら、単語の最後の子音が変化するパターンだからです。

 

2. 有声音が無声音の前で無声音に変化する

続いて、有声音が無声音に出会った時の音変化です。

無声音の前にある有声音はにつられて無声音になるのです。

例えばスプーン「ло́жка」という単語がその良い例です。ко́шка

有声音「ж」が直後の無声音「к」に引きづられて無声化し、無声音「ш」で発音します。

結果、スプーンは「ло́жка(ロージュカ)」ではなく、「ло́шка(ローシュカ)」と発音するのです。

 

3. 無声音が有声音になる

最後のルールは、2つ目のルールとは逆です。

前の無声音が後ろの有声音に引きずられて有声音になります。

よく出てくるのがサッカーの単語「Футбол」。

このフットボールの「т」が後ろの「б」につられて有声音「Д」に変化します。

その結果、ロシア語のサッカーは「フトボール」ではなく「フドボール」になるのです。

 

しかし、3つ目のルールには例外があるので注意です。

それは、有声音の「в」です。

有声音の「в」はこのルールは適用されません。

したがって、有声音「в」の前にいくら無声音をくっつけようが、有声化されず、無声音のまま発音されます。

 

はい、以上です。

このまま3つのルールを押さえておけば、ロシア語の無声化・有声化の変換は大丈夫。

ロシア語能力検定4級によく出てくるので、テスト前によく復習しておきましょう。

 

それでは!

Ken