ロシア語を始めると、打ちたくなるのが

アクセント記号

です。

ロシア語ではアクセント記号の位置が非常に重要です。

アクセント位置が異なれば、たとえ同じスペルでも意味が異なるケースがございます。

ロシア語学習者にはアクセント位置が重要であるため、ロシア語能力検定試験でもが問われます。

 

さて、そんなロシア語のアクセントの表現方法ですが、実はものすごくシンプル。

以下のアクセントマークを、アクセントをつけたいアルファベットの後ろに打つだけ。

 

́

 

このアクセント記号はアポストロフィーでもクオーテーションマークでもありません。

気になるその名前は、

COMBINING ACUTE ACCENT

です。

国際標準規格の文字コード 「Unicode」で「0301」が割り当てられています。

先程申しましたように、これを「アクセントをつけたいアルファベット直後」に打てば、そのアルファベットにアクセントをつけられます。

例えば、先生(男)の「учитель」の「и」にアクセント記号をつけたい、としましょう。

その場合、「иとтの間」に先程紹介したUnicode0301のアクセントマークを打てばいいのです。

するとこのようにアクセント記号がなかった先生が、

учитель

アクセント記号ありの先生に大変身。

учи́тель

 

ロシア語のアクセント記号の打ち方

それじゃあ、どうやって「COMBINING ACUTE ACCENT」をパソコンで打つのでしょうか。

わたしがおすすめするのは以下2つの方法です。

 

クリップボード拡張機能を使う

先程紹介した「COMBINING ACUTE ACCENT」をコピペすれば、いつでもどこでもアクセント記号をつけられます。

とどのつまり、

アクセント記号を保存し、必要な時にペーストできるツール

があればよさそうです。

じつはそんな夢のようなアプリが存在しておりまして、その名もクリップボード拡張アプリです。

保存した文字をいつでも好きなタイミングで呼び出し、ペーストできるのです。

わたしはMacユーザーということもあり、

Clipy

というクリップボード拡張機能アプリケーションを活用しています。

事前に登録しておけば、必要時にワンクリックでアクセント記号を召喚できるでしょう。

 

 

置き換えテクニック

ただしこの手段だと、クリップボード拡張機能が使えないと手も足も出ません。

そこでおすすめなのが、

置き換えテクニック

です。

「COMBINING ACUTE ACCENT」を「別の文字」で置き換え、最後に一括でアクセント記号へ置き換えるのです。

 

例えば、アルファベットの「s」をアクセント記号で置き換えてみます。

先程の先生「учитель」ならば、アクセント記号を打ちたい「иとтの間」にアルファベットの「s」を挿入します。

учиsтель

最後の最後に、文書全体で「s」を一括検索し、炙り出した「s」を「́COMBINING ACUTE ACCENT」で置き換えるのです。

учи́тель

これなら一瞬で複数のアクセント記号をつけられるでしょう。

 

はい、以上です。

ロシア語のアクセント記号は学習者にとって非常に重要です。

が、しかし、すでにペラペラ、ヌルヌル話すネイティブには全く不要なものです。

日本語で例えるなら「ふりがな」のようなもので、ネイティブスたちはアクセント記号なしで読み書きしています。

この事情もありまして、アクセント記号はロシア語キーボードには標準装備されていません。

ロシア語学習者の方は、本記事で紹介したテクニックを活用して、必要な時に必要な位置に、アクセント記号をつけてみてください。

 

それでは!

Ken