児童小説家ルイス・サッカー(Louis Sachar)とは!?
ルイス・サッカーはぼくが一番好きな児童小説家です。
ルイス・サッカーはアメリカの児童文学小説家で、数多くの作品が日本語訳にされています。
「なんでお前が児童作家が好きなんだよ!!」
と突っ込みを入れたくなる気持ちは非常によくわかります。
しかし、ここはそんな素朴な疑問をぐっとこらえて記事を読んでください。
ただ、英語の勉強の一環で洋書の多読をしている中で出会っただけなのです。
決して幼児の文化に興味があったりだとか、難解な文学作品が読めないほど読解力にかけていたりだということではありません。たぶん笑
本日の記事の目次は以下の通りです。
- ルイス・サッカーとは??
- ルイス・サッカーの5つのオススメ小説
ルイス・サッカー(Louis Sachar)の概略・特徴
それではさっそく、児童小説家ルイス・サッカーを紹介しましょう!
あのWikipediaによると、
誕生日:1954年3月20日
出生地:アメリカのニューヨーク
出身校: Antionch College、California Berkeley
賞罰: 全米図書賞(Holes)、ニューベリー賞(Holes)
という基本情報が浮かび上がってきました。
小学校での実習経験
彼の経歴の中で特殊なのはカリフォルニア大学時代に経験した小学校での実習経験です。
ルイスは大学の単位取得のため、バークレー大学近くのHill Side Elementary Schoolという小学校で実習をしていたそうです。
その経験がもとになり、彼の小説では小学校が舞台となる作品が多く、彼の作品のほぼ9割は小学校が舞台となっています。
法律の学位も取得している
1980年にUniversity of California, Hastings College of the Lawを卒業しています。
さきほどのカリフォルニア大学は経済学のメジャーで卒業しています。
そのため、2つの学位を取得したことになります。
彼はこの法律の学位取得後に法律関係のパートタイムジョバーとして働きながら、小説の執筆活動を継続していたそうです。いやあ、勤勉ですね。
この法律関係の知識・経験がのちの「Holes」の創作に関わってくることになりました。
クジラが好き??
明らかにルイス・サッカーが発言したことではないのですが、彼はクジラを愛しているはずです。
数々の彼の作品の中で捕鯨に反対するキャラクターが登場してきます。
「Someday Angeline」の中のMr.Bone、さらにうるおぼえですが「The cardturner」の中にも捕鯨反対のメッセージが幾度か登場しました。
苛められっこ・薄暗い奴が主人公であることが多い
最後に物語の趣向性の話です。
ルイス・サッカーの大半の主人公がぼくのように薄暗い奴であることが多いです笑
しかも舞台は小学校です。苛められっこがどのように学校という小さな社会で生き残っていくのか、ということを考えさせられます。
児童小説家ルイス・サッカーのオススメの小説ベスト5
さて、最後にサッカーの小説でぼくが個人的にオススメする小説を5つほど紹介します。
There’s a Boy in the Girls’ Bathroom(邦題:『トイレ間違えちゃった』)
この小説の舞台は小学校です。
主人公はBradelyという小学校で留年をするぐらい成績が悪い問題児。
そんな彼のもとに一人の転校生Jeffが現れてこの物語は進んでいきます。
この物語の見どころは心理カウンセラーCarlaが主人公Bradelyに与える影響です。
頑固一徹、周囲に気を許すもんか、と気張っていた主人公Bradelyのココロをこじ開けるCarlaの強さややさしさに注目してください。
調べたところ、この心理カウンセラーCarlaのモデルはルイス・サッカーの妻であるCarla Askewだそうです。
そのこともあって、この小説の冒頭には”To Carla”というメッセージが刻まれています。とにかくココロあったまるいいお話なので時間がある方はぜひ読んでみてください。
Someday Angeline (和訳版なし)
生まれた最初にしゃべった言葉が「Octopus(たこ)」。
こんな天才少女に出会ったことありますか??
じつはこの小説ではその天才少女Angelineが主人公として物語が進行していきます。
彼女が天才すぎるために3つ飛び級して小学6年生のクラスに入れられてしまいます。そして、周囲の生徒や教師はその頭脳明晰さをうらやむばかり、彼女を変態と読んだり、わざとキツイ仕事をさせたりしていました。
そんな状況にAnglineも疲れ切ったころ、学校内でジョーク大好き少年Garyと出会います。
そんな2人とGaryの担任教師Mr.Bone、そしてAngelineの父Abelを中心に物語が形成されていきます。登場するキャラクターが互いに影響しあい、変化していく物語ですのでぜひオススメ。
Dogs Don’t Tell Jokes (和訳版なし)
さきほどのSomeday Angelineの続編です。主人公はジョーク好きのGary。
Someday Angelineの舞台から一年が経過した設定になっています。
Angelineはアラスカの大学で量子物理学を研究しており、 Garyは地元中学校の1年生になりました。
相変わらずいじめられているGaryですが、学校で行われるタレントショーに出場してジョークを披露すると決心します。
そのタレントショーでGaryは果たして輝けるのか??という点に注目してくださいね。
Holes (邦題:『穴』)
ルイス・サッカーの最も有名な著作物Holes。
この作品は全米図書賞(National Book Awards)とニューベリー賞(The John Newbery Medal)の2つの作品賞を受賞した名作です。
ストーリーはかなり奇抜なものです。
主人公スタンリーはたまたま上から降ってきた靴をキャッチしただけで、窃盗の罪にとわれてしまった不幸な少年です。彼がその罰として砂漠に穴を掘りに行かされれる、というストーリーです笑。
この話は過去と現在が行き来して、物語の中には伏線がいくつも登場します。
そのため、英語力が不十分であると伏線が解決できずに頭の中はクエスチョンマークで埋め尽くされてしまいます笑
英語力に自信がない方は邦題の「穴」という作品がありますのでそちらを試してみましょう。
あ、あとそれからHolesは映画化もされています。
そもそも読書が好きなじゃない方は映画を鑑賞することにしましょう。
Small Steps (邦題:『歩く』)
さきほど紹介したHolesの続編です。
ただ続編といっても舞台が砂漠であるわけではありません。舞台はなんとライブ会場。
また、物語の舞台だけでなく主人公もスタンリーではありません。
あのスタンリーと喧嘩をしたアームピット(腋)です。彼が砂漠の収容所から帰宅した数日後に、かつての同僚X-Rayからの仕事の依頼をうけたところから物語がスタートします。
Holesファンの方はぜひ読んでみてくださいね。
The Cardturner(和訳なし)
これはブリッジというトランプゲームを題材にしたお話。
主人公はブリッジのブの字も知らない普通の高校生(男子)。
その彼がブリッジの名手である祖父からブリッジを習うところから物語は動きだします。
この小説はヒカルの碁のような感覚で読めます。
つまり、ヒカルの碁の囲碁がブリッジになったようなものです。青春小説に飢えている方にはぜひぜひオススメします!
ルイス・サッカー(Louis Sachar)をお試しあれ!
この児童小説家の文章は非常に読みやすく明快に書かれています。
英語のリーディングにも自信がない洋書初心者の方にもなじめるようになっています。
これから英語の多読を始めたいという方にもぜひお薦めです。
さらに、英語力の強化によいだけでなく、物語がココロに触れる感動作品ばかりです。
ココロがすっかり冷めてしまった大人の方々にこそ読んでほしいですね。
それでは!
Ken