漢検準1級では四字熟語が出題されます。

合計30点あるので捨てたら合格できません。

なぜなら、合格ラインは160点(200点満点中)で、40点ミスれば不合格になるからです。

 

そこでわたし自身、漢検準1級合格を目指して四字熟語の分析をはじめました。

公式過去問題集10年分の四字熟語を分析し始めたところ「ある出題傾向」に注目せざるを得ませんでした。

それは、

美女に関する四字熟語

が多く出題されていた、事実です。

過去10年分の問題、それに加えて公式の『分野別問題集』には全356語の四字熟語が含まれておりましたが、その中で、なんと、

6つの四字熟語美女を表わしていたのです。

ここでは、そんな誰も得しない、見向きもしない、大発見を書き留めておきます。

 

漢検準1級で出題されるかもしれない美女に関する四字熟語

今回発掘された美女を表す四字熟語は次の6つです。

  1. 沈魚落雁(ちんぎょらくがん)
  2. 一顧傾城(いっこけいせい)
  3. 氷肌玉骨(ひょうきぎょっこつ)
  4. 曲眉豊頬(きょくびほうきょう)
  5. 羞月閉花(しゅうげつへいか)
  6. 天香桂花(てんこうけいか)

 

沈魚落雁(ちんぎょらくがん)

公式の過去問と分野別問題集で「4回」登場した最頻出の美女熟語です。

この四字熟語は、そう、

美しい女性

を意味します。

 

意味を覚えるために、由来を確認しましょう。

文字通り読んでみると、まず、魚は沈んでますね。そして、鳥(雁)は落ちています。

その理由は、

目撃した女性が美しすぎたからです。

美しさに恐れおののいた魚は水底に隠れ、一方、空高く飛んでいた雁は羽を動かすのさえ忘れてしまったのです。

その様子を表したのが以下の図です。

凄まじい、ですね。

 

一顧傾城(いっこけいせい)

3回出現した熟語です。

こちらももちろん、

絶世の美女

を表します。

1字ずつ意味を追うと覚えやすいです。

前半の2文字の「一顧」は「振り返る」、後半2字「傾城」は「城が傾くこと」を意味します。

つまりは、

城のみんなが美女を見るために振り返りすぎ、城の重心がずれたのです。

その結果、建物全体が傾いています。

 

氷肌玉骨(ひょうきぎょっこつ)

こちらの美女を表す四字熟語。分析結果では3回出現していました。

こちらも文字通り紐解いていきましょう。

 

「氷」のような「肌」を持ち、そして「骨」は「玉」のようだ、と。

つまりは、

玉(当時の宝石)のように高価で貴重な骨を持った女性だ、ということです。

 

曲眉豊頬(きょくびほうきょう)

こちらは、出題数が1でした。

もちろん、こちらも「美女」を表します。

文字通り紐解いていきましょう。

「曲眉」は「美しく曲がった眉」、「豊頬」は「柔らかそうな頬」です。

 

 

羞月閉花(しゅうげつへいか)

こちらも美女熟語で、1回出現しました。

2級の四字熟語を学習した方は既視感があるかもしれません。

こちらも文字通り、紐解いていきましょう。

前半の2文字「羞月」で、

月が美女に恥ずかしさを覚えて隠れたこと

を意味します。後半の2字「閉花」では、

花も恥じて閉じたこと

を表します。

この熟語に見られる「生物が美女から隠れる」という構造はどっかで見たことありませんか。

そう、冒頭で紹介した「沈魚落雁」と同じです。

 

天香桂花(てんこうけいか)

こちらも美女熟語で1回出現しています。

文字通りとれ場、

天からの良い香りがする桂花

です。かぐわしく、神々しい香りがする女性を表わしています。

 

後半の2文字「天香」は「天の香り」でよいとして、後半の2文字「桂花」は何でしょうか。

実はこれ、

植物の金木犀(きんもくせい)です。

「金木犀」といえば、秋になると香しい香りを放つ植物。

今回、その金木犀がさらに進化。

天が絡んでくるほどの香りを放つ美しい女性が現れた、ということです。

 

はい、以上です。

漢検準1級の四字熟語は2級より難易度が上がります。

しかも「書き」「意味」だけでなく「読み」まで問うほどアグレッシング。

今回紹介した特殊な美女熟語をおさえることはもちろん、出題傾向のある四字熟語を重点的に学習して合格をもぎ取りましょう。

 

ってことで、漢検準1級の四字熟語には今回制作した『完全でる順 漢検準1級 四字熟語帳 356』をご活用ください。

 

それでは!

Ken