漢字検定2級で意外にも難易度は高いのが、
部首問題
です。
大問(二)で以下の問題が出題されます。
次の漢字の部首を記せ。
つまりは漢字1文字を見て部首を判断せねばなりません。
ただし回答は「部首の書き」だけでいいので、部首名は必要ありません。
がしかし、ノータッチで挑むと適当に答える羽目になるでしょう。
「左か?右か?上か?下か?」
と、漢字のパーツを答えればたまに正解できます。ただ、これでは部首問題は完全なる「運」です。
幸いにも部首問題は「10点」の配点ですが、勉強せず試験を受けると初っ端から10点を失って試合が始まります。
サッカーで例えるならば、1人退場者がいて10人でキックオフすることに等しいのです。
そこでここでは、漢字検定2級の部首問題のコツを紹介します。
漢字検定2級の部首問題のコツ
次の4つのコツを実践してみてください。
部首を把握する
部首とは、漢字の構成要素を指しますが、漢字の全パーツが部首になるわけではありません。
部首になるものと、そうでないものが存在しているのです。
部首になり得るパーツを事前に把握することが、部首問題の正答率を高める鍵です。
この「部首把握」でオススメなのが、
部首の書籍を読むこと。
おすすめは『部首から知る漢字の成り立ち』という書籍です。
小学生向け書籍ながら、主要な部首を個別に紹介している良書です。
この1冊で小学6年生までに習う部首を全把握できます。
もちろん、常用漢字全てが出題範囲の2級の範囲には及びません。
がしかし、部首の概要をつかむにはもってこいです。
基本書を読めば「部首にならないパーツ」に惑わされないでしょう。
典型パターンを抑える
漢字検定2級の過去問を18年度分分析した結果、
複数の漢字間で共有される部首パターンを発見しました。
典型的な部首パターンさえおさえれば、同型の漢字が出ても間違えずに済み、結果的に正答率は上がります。
例えば、以下のものです。
部首 | 部首名 | 具体例 |
---|---|---|
衣 | ころも | 裏、衰、衷、表、褒 |
疒 | やまいだれ | 癒、疫、痢、痕、痩、痬、痴 |
凵 | かんにょう | 凸、凹 |
亠 | なべぶた | 亭、享 |
虍 | とらかんむり | 虜、虞、虐、虎、虚 |
これらと似た漢字が出題された場合、同じ典型部首の漢字である可能性が濃厚です。
想定外の部首をおさえる
あろうことか漢字検定2級では、
字形から想像もつかない厄介な部首が出題されます。
これらの部首を完璧に答えるにはノー勉強では不可能です。
例えば、次の7つの部首がトリッキーパターンとして挙げられます。
漢字 | 部首 | 部首名 |
---|---|---|
亜 | 二 | に |
升 | 十 | じゅう |
且 | 一 | いち |
丹 | 丶 | てん・ちょぼ |
了 | 亅 | はねぼう |
再 | 冂 | けいがまえ |
串 | 丨 | たてぼう |
幾 | 幺 | いとがしら |
残念ながらこれらの厄介部首は出題される可能性が高いです。
意表を突いてくる部首たちは、逐次メモし、再遭遇しても答えられるようにしましょう。
複数の情報を紐付ける
最後にオススメなのは、
部首に多くの情報を紐付けて暗記する方法です。
くそ不親切なことに、公式の過去問からは
- 1文字の漢字
- 部首の書き
しか知れません。
そのほかの重要な情報である
- 部首の名前
- 漢字の意味
- 読み方
- 漢字の使用例
は習得できません。
そこで、ご自身の手で「部首の書き」「漢字の1文字」に加えて情報を付加せねばならないのです。
さすれば、無機質だった部首が意味のあるものに見え、記憶に残りやすくなるでしょう。
はい、以上です。
今回紹介したコツは、
- 部首に入門する
- 典型パターンを覚える
- 意表を突く部首を覚える
- 複数の情報を紐付ける
でした。上記4つの施策を打てば、必ずや部首を攻略できるはずです。
とはいえ、です。
先ほど申したように、過去問題には「部首の書き」「1文字の漢字」しか掲載されていません。
公式の情報だけでは暗記効率は低いままです。
そこで、今回開発したのが『完全でる順 漢検2級 部首ドリル』です。