ITパスポート試験 平成30年度 春の問60に挑戦しましょう。
支店ごとの月別の売上データを評価する。各月の各支店の “評価” 欄に、該当支店の売上額がA〜C支店の該当月の売上額の平均値を下回る場合に文字 “×”を、平均値以上であれば文字 “○” に丸を表示したい。セルC3に入力する式として、適切なものはどれか。ここで、セルC3に入力した式は、セルD3、E3、セルC5〜E5、セルC7〜E7に複写して利用するものとする。
ア IF ( $C2 < 平均 (C2 : E2) , ‘○’, ‘×’ )
イ IF ( $C2 < 平均 (C2 : E2) , ‘×’, ‘○’ )
ウ IF ( C2 < 平均 ($C2 : $E2) , ‘○’, ‘×’ )
エ IF ( C2 < 平均 ($C2 : $E2) , ‘×’, ‘○’ )
この問題は「IF関数」と「絶対参照・相対参照の違い」への理解が求められます。
まずIF関数から見ていきましょう。
IF関数の使い方は
IF（論理式, 式1, 式2 ）
でしたよね？
この問題では「該当支店の売上額」と「A〜C支店の該当月の売上額の平均値」を比較し、平均より個別の支店の売上が下回っていたら「×」、上回ったら「○」を返します。
よって論理式は
A支店の7月売上高「C2」
が
全支店の7月売上高の平均「平均（C2 : E2）」
より小さいか見極めるものになるはず。
よって、
C2 < 平均 (C2 : E2)
になります。
そして、全支店の平均値より各支店の売上が下回っていたら「×」、上回っていたら「○」を返せばいいので、
- 式1：’○’
- 式2：’×’
という順番でIF関数に入れましょう。
C3に式を入れるだけならこれだけでも良かったんですが、問題ではこの式をC3からC5に複写します。
その複写に伴って、絶対参照と相対参照を考えねばなりません。
まず論理式のC2を絶対参照にするか否かを考えます。
C2は7月のA支店の売上高でしたよね？
C3の式を隣のD、E列に複写する時、このA支店の売上高は、複写に伴って各支店の売上高の取得に変化したいところ。
また、7月から8月へ対象月が移動した時にも、その支店ごとの売上高は変化するはずです。
よって、行も列も、複写の位置に伴って動かしたいところです。
つまり、C2の式は列番号も行番号も「相対参照」にするのです。
$マークはつけない、と。
この時点で、C2に$をつけてしまっている選択肢「ア」と「イ」は脱落します。
残るは選択肢「ウ」か「エ」ですが、式1と式2の順番が「式1：’×’ 式2：’○’」になっている
IF ( C2 < 平均 ($C2 : $E2) , ‘×’, ‘○’ )
の選択肢「エ」が正解！
