InDesignで出版物を作成していると、

テキスト文字を「太字」にしたい時

ありますよね。

太字には強調の意味があり、それ以外の文字の間でコントラストが生まれ、文章に勢いを持たせられます。

そのような事情もあり、大抵の出版物には太字箇所が入っています。

 

が、しかし、です。

InDesignでは気軽に文字を太くできません。

WordやPagesといった文書作成ソフト、WordPressのようなブログシステムには、太字ショートカットキーが用意されているほど太字にするのは容易です。

InDesignには太字ショートカットキーはおろか、太字コマンドすら用意されていません。

 

インデザインで文字を太字にする方法

しかしながら、頑張ってどうにか、InDesignでは次の2通りで文字を太字にできます。

  1. フォントファミリーを変える
  2. 線を太くする

 

フォントファミリーを変えて太字にする方法

同じフォント書体でウェイトだけ変えれば太字にできます。

1つのフォントには、複数の種類が存在しています。

「小塚ゴシック」ならば、

  • L
  • R
  • H

がありますよね。

じつはこれ、「小塚ゴシック」というフォントの「ファミリー」なのです。

元のフォントを基にしいますが、各種ファミリーは微妙に異なっております(太字や斜体)。

「小塚ゴシック L」なら細い字、「小塚ゴシック B」ならば太めのデザインです。各種フォントのファミリー数は、フォント名横の()内に書かれていますので確認してみてください。

 

 

InDesignで太字を表現する最も正当なやり方は、

同じフォントでファミリーだけ変える方法なのです。

ヒラギノ角ゴシックで例えるならば、太字ではないテキストは「ヒラギノ角ゴシック W0」という細めの書体で組んで、太字箇所は太めの「ヒラギノ角ゴシックW 04」にするのです。

ファミリーの変更方法は、フォント名の下にあるタブで変更すればいいでしょう。

Image from Gyazo

はい。このように、太字箇所のファミリーを変えれば太字を表現できます。

 

線を太くする

が、しかしです。

上記の方法では、太字ファミリーがないと不可能です。

たとえば「MS明朝」ならば、ファミリーが存在していません。
Image from Gyazo
どう足掻いても先の方法ではMS明朝を太字にできませんね。

 

それでは、このような場合はどうするのでしょうか。

じつは「抜け道」がございまして、

文字の線を太くして「太字っぽくする」方法です。

この裏技を業界では「文字を太らせる」と呼んでいます。

 

文字を太らせるには、文字を選択して線パネルから線幅を大きくします。

太さ加減は自ら調整せねばなりません。

カチカチと調整し、お望みの太字加減を見つけてみてください。

例えば、線の太さを「0.1mm」に設定したところ以下の太字が誕生しました。

 

InDesignで太字のショートカットキーを作り出す方法

というわけで、InDesignには「Ctrl+B」のような太字ショートカットキーは存在しません。

ただ、デフォルトで標準装備されていないものの、自ら太字ショートカットキーを作り出すことは可能です。

それには「文字スタイル」の活用が鍵になってきます。

 

文字スタイルとは、段落中の文字にスタイルを登録できる方法です。

太字の設定を施し、それを「太字の文字スタイル」として登録するのです。

太字を選択肢、文字スタイルパネルから新規登録すればOK。

 

Image from Gyazo

名前が「太字」の文字スタイルを作ってやれば、このスタイルを適用するだけで太字を創出できるでしょうね。

また、文字スタイルではショートカットキーを登録できます。

「一般」から「ショートカットキー」のウィンドウにカーソルを合わせ、キーを発動するのです。

 

 

ある太字のスタイルに、自分でショートカットキーを登録しておけば、どうでしょう?

あたかも太字ショートショートカットキーが存在しているかのように使えます。

 

たとえば「MS明朝」を太らせた文字スタイルを登録しておきます。

その後、太字にしたいMS明朝を選択状態にし、文字スタイルパネルから「太字」を選べばいいのです。

Command+Bというショートカットキーを登録しておけば、文字を選択してCommand+Bを発動するだけで太字に!!

もちろん、フォントのファミリーを変更する太字化にも適用できます。

InDesignの文章に太字箇所が多くて困っている時に活用してみてください。

 

それでは!

Ken