先日、HSK5級を受験して無事に一発合格できました。
- リスニング76点
- リーディング82点
- ライティング68点
の合計226点で着地。
HSK5級では、合格判定はありませんが、一応公式の情報によると、6割以上ならば合格とみなして良いようです。
現にスコアレポートにも小さく、
2012年内の試験までは6割以上のスコア獲得で合格と記載されていました
と書かれていますからね。
HSK5級は300点満点ですので、その6割は180点。
今回の「226点」はその合格点を「46点上回る」まずまず安全圏スコアです(正答率 75%)。
今回は、そんなわたしのHSK5級の独学勉強方法を紹介します。
【完全独学】HSK5級一発合格勉強法
わたしの勉強方法は以下の通りです。
学習前のレベル
中国語レベルはHSK4級程度でした。
ちょうど1年前、HSK4級を上位90%以上で合格した過去がありましたが、もはやそれは本当に過去。

なんせこの1年、中国語に時間を割くことは皆無で、完全に学習を放置していたからです。
勉強時間
そんなサボり具合も考慮し、学習期間は長めにとりました。
ケジュールに余裕もあり、今回は「約1ヶ月前」から対策を始めました。
合格戦略
今回、HSK5級合格のために立てた戦略は次のものです。
「語彙増強」と「文法復習」に時間を割き、その上に、リスニング・ライティングという応用要素を積み上げる戦略です。
語彙力と文法力を基礎とし、その上にリスニング・ライティング力を乗っけ、総合スコアで合格ライン到達を目指しました。
語彙増強
最重視したのが「語彙」でした。
なぜなら、HSK4級から5級への移行では語彙数に差が最も見られるからです。
公式情報によれば、HSK4級では1200語程度であった必要語彙が、HSK5級では2500語程度にジャンプアップ。
単純計算、
語彙100%増
です。
これまでの倍、中国語の単語を脳内に蓄えねばなりません。
さもなくば、文章を読んでもちんぷんかんぷん。
耳を凝らしても左から右に中国語が流れるでしょう。
しかし、わたしが実践したのは「市販の単語集を購入」ではありませんでした。
自ら単語帳を作りました。
HSK5級の公式過去問を参照し、そこで出現した未知の単語を抽出。
それを逐次記録しながら学習を進めました。
具体的にいうと、こちらの『中国語検定HSK公式過去問集5級(2018年度版)』を解きながら出現した未知単語をスプレッドシートに記録しました。
漢字はもちろんのこと、品詞、ピンイン、意味、出現回数も同時記録。
この自作単語帳を隙間時間にスマホやタブレットで閲覧し、単語学習の頻度を高めました。
この語彙増強は、リーディング、リスニング、ライティング学習と並行しておこないました。
文法復習
文法復習も怠りませんでした。
なんせ1年間、中国語学習せず生活してきたため、基本文法を完全忘却していました。。
文法復習で活用したのはHSK4級参考書『中国語検定HSK公認テキスト4級改訂版』です。
この書籍は非常に良質なもので、ただの対策本ではありません。
基礎事項がうまくまとまっており、中国語の文法習得に最適です。
こちらを最初から最後まで読み切り、文法の復習を終わらせました。
リスニング対策
リスニングも完全に捨てるわけにはいきません。
リスニングは日本人補正がかからないこともあり、地道な訓練が必要です。
がしかし、今回はいかんせん時間が足りませんでした。
加えて、中国語の語彙も足りません。そもそも知りもしない単語を聞いてわかるわけありませんからね。
そこで一旦、リスニングの優先順位を落とし、語彙と文法を身につけた後にリスニング対策に取り組みました。
わたしが実行したのは
過去問を解きながらシャドーイング
です。
実戦に近い形で耳を鍛えながら、同時に口も慣らしていきました。
するとどうでしょう?
HSK5級のリスニングは選択肢が難しくないことに気がつきました。
引っ掛けもありませんし、論理的な思考も求められません。
ぶっちゃけ、選択肢の単語さえ聞き取れれば正答できる、と気づいたのです。
そこで、リスニング訓練で重視したのは、リスニングで出現した未知の単語を記録して覚えること。
字を見て意味がなんとなく推測できたとしても、音として聞いて認識できない単語はすべて記録しました。
それから、過去問演習でリスニング力を鍛えたことで、
31問目からの問題数の変化
に気がつきました。

31問目から「1音源に対して複数の問」が出題されます。
この異変を知らずに本番を迎えると31問目から動揺することは間違いありません。
その異変に対して事前準備でき、本番でも動じず対処できたのは幸運でした。
ライティングは「並び替え」にフォーカス
という感じで、リーディングとリスニングでカツカツだったため、ライティングにかけられる時間はわずか。
そこでわたしは、ライティングでも「並び替え」にフォーカスしました。
後半の作文問題は捨て、と考えたのです。
いきなりライティング力が上がるはずもありませんので、これはやむを得ずの選択肢。
「並び替え」ならば、文法さえ知っていれば正答できます。
正しい並び順でそのまま書くだけで得点をもらえますから、漢字の書きに慣れた日本人にとってはくそ美味しい問題です。
ライティングの並び替えだけは100%正答にしよう、と決意したのです。
そこで、過去問でも並び替え問題だけは先に解きまくりました。
結果、過去問演習でも並び替えの正答率がほぼ100%に持っていけました。
幸運にも、本番の並び替え問題でも苦戦しませんでした。
ただし、作文問題が「ほぼ捨て」だったため、ライティングは68点という結果に。。
7割の正答率を切る足を引っ張るセクション、となりました。
しかし、最低限の対策で最低限のスコアをたたき出せたのは「並び替えフォーカス」のおかげでしょう。
はい、以上です。
語彙増強と文法復習に重点を置き、基礎を築いた上に、リスニングとライティングを上に載せる戦略でした。
特にライティングでは「並び替え」に時間を割き、最低得点まで素早く引き上げました。
この勉強方法で、合格点6割を上回れたため、周囲には「HSK5級に合格した」と公表できるようになったのです。
ただし「HSK5級に合格できた」といってもそれは公式が認めている「180点6割」という合格ラインを超えただけ。
いわば、公式の合格判定は下されないため、HSK5級以上では「スコアの絶対値」で価値が決まります。
つまり、何点取れるかの勝負なのです。
1つ上のHSK6級は、5級の語彙をさらに100%増させて、5000語が要求されます。
今回のような75%正答率で先に進むにはおそれ多い試験です。
そこでわたしは、
HSK5級で9割270点取れるまでは5級ループから抜け出さない
と決意しました。

したがって、次にHSKの受験機会があっても、同じ5級に挑戦する予定です。
それでは!
Ken