映画『ハクソー・リッジ 』の舞台場所に行ってきた
沖縄で行きたかったのは映画『ハクソー・リッジ』の舞台でした。
2017年に日本で公開された『ハクソー・リッジ』は、太平洋戦争における沖縄戦を描いた作品。
沖縄上陸に成功した米軍でしたが、ハクソー・リッジという「崖」で思わぬ日本軍の攻勢に遭います。
米軍は崖を攻略できず、負傷者数だけが増えていきます。
そこで活躍したのが武器を持たない衛生兵の「デズモンド」。
部隊が崖から撤退後、崖に残された負傷兵を助けに1人で崖に登り、1人1人運び出し、数十人を救う勇敢な行動をとった人物です。
詳しくはこちらの「『ハクソー・リッジ』のあらすじ」へどうぞ。

さて。
この映画で描かれた「ハクソー・リッジ」は「沖縄県浦添市」にあります。
今日は沖縄に来たこともあり、ハクソー・リッジの現場に行ってみました。
ハクソー・リッジへのアクセス
アクセスは良かったです。
那覇モノレールで「浦添前田」で下車。
「浦添城跡」を目指して歩くと、
10分で「崖の麓」に到着できるでしょう。
ただし、麓から登らねばなりません。
険しい道が待っていますのでご用心ください。
想像以上にハクソー・リッジは高くて、情けないことに息切れ状態。
ふう、ようやく平地です。
浦添市の公式ページによると、ガイドツアーからの要望が多く、ハクソー・リッジの看板をつけたようです。
それだけ映画『ハクソー・リッジ』を見た人々が多く訪れるのでしょう。
ハクソー・リッジに行ってみた感想
いやーすごい高いです。
高台から見渡すと、近隣の町並みがよく見えます。
崖の険しさが景観から伝わってきます。
しかしながら、これは、米軍を迎え撃つ「日本軍の視点」です。
映画の主役となったデズモンドは、もちろん米軍側。
逆の平地から崖を登り、負傷兵を助けたのです。
聖地巡礼者としては、逆側からハクソー・リッジを見たいです。
ということで急遽、逆側からハクソー・リッジに登ることに。
ハクソー・リッジから左側へ降りると、琉球国王の墓である「浦添ようどれ」が出てきます。
そこもついでに観光して歩くこと10分。
ようやくハクソー・リッジを「下から見上げるポイント」に到着。
森が茂っていて、崖があらわになっていません。
崖の険しさは分かりづらいです。
しかし、頂上付近を見るためには、顎を上げねばなりません。
それだけ急な斜面であるとうかがえます。
「デズモンドはここを登ったのか・・・・」
と映画のワンシーンを思い出しながら佇んでいました。
今回、ハクソー・リッジの舞台に行くことで、沖縄戦の理解が深まりました。
なぜ、米軍は崖を制圧する必要があったのでしょうか?
崖を避けたっていいじゃないですか。
北谷町から上陸した米軍が、ハクソー・リッジに押し寄せた理由。
それは、日本軍の司令部が「首里城」にあったからに他なりません。
浦添市は「北谷町」と「首里城」の中間に位置しています。
日本軍はここを死守せねば、司令部がやられます。
その意味で、ハクソー・リッジの戦いは日本軍としても負けられませんでした。
「首里城を守るため」の攻防戦だったのです。
そして、ハクソー・リッジの周辺は長閑です。
周囲には幼稚園もあり、騒いでいる人はいません。
75年前は激戦地だった、とは信じられないほど静寂に満ちています。
かつて、米軍の本土上陸を防ぐため、祖国のために戦った祖先がいたからこそ、平和に聖地巡礼できたのです。
舞台に行くことで、作中では気づかなかった背景に気づき、脚を使って正解でした。
映画を見た方はハクソー・リッジの舞台も訪れてみてください。
それでは!
Ken