電子書籍ファイルEPUBに線を入れたい
最近、単語帳の電子書籍を作成しているのですが、その際に、
書籍内に「線」を入れたくなりました。
電子書籍の作成にはMacの標準ソフトPagesを使っています。
Pages標準装備のグラフィック線を挿入し、EPUBのリフローで書き出したら、ある問題が発生!!
あくまでも線が「画像」として認識されているのでしょう。
文字・デバイスの大きさが変わると線の位置がずれるのです。
そこで、外部要因に左右されない方法を模索しました。
線専用の段落スタイルを作る
文書作成ソフトで「線専用の段落スタイル」を作りましょう。
あくまでも「線専用」で文字は書きません。
どんなスタイルでもOK。
例えばPagesだと、段落スタイルから「プラスマーク」をクリックし、新規段落スタイルを作成。
そして名前を「線」とすればOK。
サイズは小さめで「5ピクセル」に設定。
線のクラス名を特定
そんなこんなで、電子書籍が完成したとします。
今度はこいつをSigilで開きます。

「Sigil」とは、EPUBの中を閲覧して編集できるソフトで、コードが丸見えに!!
そしたら、「線専用」の段落スタイルのクラス名を探ります。
Pagesでいうと、
chapter-〇〇.
というXHTMLファイルが本文。
そこから線専用の段落スタイルのクラス名を探すのです。
今回、クラス名は「p2」でした。
<p class="p2" style=""> </p>
「2番目に作られた段落のスタイル」という意味なんでしょうね。
ただし、新しい段落スタイルを作るごとに、クラス名は更新されます。
線のスタイルを追加するタイミングは、書籍完成の最終段階をおすすめします。
CSSを追加する
そして最後は「線のCSS」を追加。
EPUBファイル階層の
Styles
をのぞき、そこの
book.css
に注目。
ここには電子書籍用のCSSが記述されています。
ここに「線のクラス名」のスタイルを追加。
線のスタイルは、下記のものでOK。
border-bottom: 1px solid black;
例えば、「p2」に適用する場合は、
.p2{ border-bottom: 1px solid black; }
と末尾に追記すればいいのです。
すると、「あ」と「い」の間には何もなかったのに、
線(solid, 1px, black)が入ります!
線は微調整が可能で、
- 線の太さ= ピクセル(px)の数値をいじる
- 線の種類=solidをいじる(破線ならdashedに)
- 色=colorをいじる(red, blue, 16進数のカラーコード)
と、好みに応じて描いてみてください。
それでは!
Lin
【参考記事】