先日、1年前に書いた「TOEICのマークシートの塗り方」の記事を編集しました。


そのときふと、
これからTOEICは大きく変わるかもしれないな
と思い当たったのです。
具体的にいうと、
TOEICで「マークシート方式」は今後採用されない可能性がある
と思うようになりました。
大人数を1つの会場に集めて、同じ時刻にテストする方式は完全にオールドスタイル。
もはや新型コロナウイルスが蔓延した世界で実施は不可能。
なんせ、三密の中の「二密」をみたしちゃってますからね。
おそらくマークシート方式は終わりを告げ、オンラインテストが主流になるでしょう。
現に、2020年度のTOEICテストは
- 3月
- 4月
- 5月
- 6月
と4回のテストが中止を決定しています。
この状況では、今後もどうなるかわかりません。
東京エリアだと1か所に2000人ほどを集めて、2時間ぶっ続けで試験を受けるので、まあしかたないです。
僕がイメージする新しいTOEIC
ぼくはこれを機にTOEICは変化するとみています。
まず、同じ日時に一斉テストするのは変わりません。
ただ、完全にオンラインに移行。
ネットに繋がるパソコンまたはスマートフォンで受験できるでしょう。
リスニングはもちろん、パソコンやスマホ上で聴けるようになり、リーディングも画面を見ながら回答します。
この「TOEICオンライン化」で要となるのが、
- 身分確認
- 不正防止
の2つ。
身分確認では、身分証を提示するのではなく、生体認証が主流になる可能性があります。
- 指紋認証
- 声紋認証
- 顔認証
など、受験者のバイオデータを活用すれば、替え玉受験が難しくなるからです。
従来のTOEICは人間が本人確認するわけですから、取りこぼし、エラーは0にできません。
ただ、難しいのは不正防止。
オンラインテストとなると、どのように不正を防止するのでしょうか?
1つのイメージとして、
テストを受けている様子を常時レコーディングし、監視される未来
が想像できます。
受験者を遠隔でチェックするスタッフがいて、監視されながらテストを受けるのです。
もしくはドライブレコーダーのように、テスト時間をすべて録画。
疑わしき時、その記録を確認するかもしれません。
それから、もう1つ。
TOEICのオンライン化に伴い、スコア結果が出るスピードは著しく改善するでしょう。
マークシート形式ではないので、結果が出るのもスピーディーです。
テスト当日とまでは言わずとも、翌日にはスコアが出るかもしれません。
今までのTOEICだったら結果が出るまでに1ヶ月、証明書が届くまで2ヶ月かかっていましたから。
ぼく的には「スコアを待っている時期」も好きだったのですが、オンライン化すればスコア受け取りまでのスパンは短くなるでしょう。
TOEICのオンライン化に伴い発生する影響
それでは、TOEICのオンライン化による影響はあるのでしょうか?
僕個人の私見を述べるとすれば、
TOEICスコアの価値に影響が出るでしょう。
それは、TOEIC L&Rのスコア価値の低下です。
それに伴い、TOEICS&Wの価値が高まるでしょう。
TOEIC S&Wとは、スピーキング・ライティングの能力を試すアウトプット版のTOEICです。


コロナ前も実施されていましたが、L&Rほど主流ではなく、TOEICと言われれば十中八九「L&R」を指していました。
なぜ、TOEIC L&Rの価値は落ちるのでしょうか?
それは、オンライン受験の不正疑惑を0にはできないからです。
TOEICスコアを「英語能力の証明」としてみる側の立場にたってみましょう。
オンラインでTOEICを受けても、従来の試験と変わりません。
しかし、そうとわかっていながらも、スコアの価値が下がって見えます。
いくら不正防止をしていたとしても、です。
これはしょうがないですね。スコアの価値を判断するのは最終的には人間の感情ですから。
逆に価値が高まるのはTOEIC S&W。
これまで注目されていませんでしたが、こちらのテストは元々パソコンで受ける形式のテストです。
今まではパソコンがある会場でテストしていましたが、自宅のパソコンやスマホで受けられるようになるでしょう。
「オンラインで遠隔受験できる」という点はL&Rと同じですが、S&Wの場合、
より不正しにくい
という特性を持っています。
なぜなら、アウトプット内容はググっても答えられないからです。
最終的に自分で答えを出して回答するしかありません。
まぁ隣にネイティブスピーカーを置いたり、替え玉に成功したら不正はあるかもしれませんが。
ただ、L&Rより不正が難しいことはたしか。
もしかしたら今後、今までメジャーだったL&Rの価値が没落し、S&Wに注目が集まる可能性もあります。
しかも、S&Wで「アウトプット力」を計測したほうが実践的な英語力を計測できますからね。
ただ、ここまではすべてぼくの憶測に過ぎず、TOEICが今後どうなるか誰にもわかりません。
TOEICを含めた資格検定業界は、大きな変化が求められるでしょう。
が、しかし、です。
「英語」は感染症が流行しようが「英語」です。
少なくとも、英語はウイルスに感染せず、そう簡単に死にはしません。
こういうときだからこそ、腐らず英語の鍛錬を続けましょう。