ある日、HSK5級の過去問題集(2018年度版)を解いていたら、次の文章に出会いました。
北京市平谷区里有40多万亩林果庄园
『中国語検定HSK公式過去問集5級(2018年度版)』32ページより
日本語訳はこちらです。
北京市平谷区には40万亩(ムー)以上の果樹園があります
ふーんなるほど。
40万ムー以上の果樹園ね〜はいはい
・・・・・・・・・
ん?
えっ。
40万ムー?
わたしの知る限り、日本では「亩(mǔ)」という面積の単位は使われません。
40万亩の果樹園と言われても、その広さをなかなかイメージできないのです。
さて、この中国で使れる面積の単位「亩」とは一体どんな単位なのでしょうか。
この記事ではこの「亩」を掘り下げます。
中国の面積の単位 「亩(mǔ)」とは?
過去問題集の解説には、一応、解説がありました。
1ムー = 15分の1ヘクタール
だ、と。
$$1亩=\frac{1}{15}ヘクタール$$
1ヘクタールは横100 m ・縦100 mの広さ、つまり1万 m²です。
その15分の1が「1亩」というわけですから、単純計算、
1亩 = 666.66667m²
であるはずです。
つまり「40万亩の果樹園」の面積は、平方メートルに換算すると、
26,666,667m²
だったのです!!
が、しかしです。
「26,666,667 m²の果樹園」と言われても、いまいちその広さをイメージできません。
ということで、これはよくある例えですが「東京ドームの広さ」に換算しました。
東京ドームの面積は「約46755 m²」でございます。
「40万亩の果樹園」の広さは東京ドーム換算、
約570個分
であると判明しました。
こうしてみると、ようやく北京の果樹園の広さがイメージでき、北京のポテンシャルを思い知りました。
このようにHSKでは、
中国文化コンテンツが当然のように出題されます。
それもそのはず。
HSKは「中国人による世界中の学習者のための試験」だからに他なりません。
出題者が中国人なわけですから、自国の文化を当たり前に問題に混ぜ込むのは頷けます。
その点、「日本人による日本人のための試験」である中国語能力検定(中検)とは性質が異なるのです。
HSKで再び「亩」が出題される可能性も0ではありません。
これを機に中国の面積の単位を習得しましょう。
それでは!
Ken