Adobeの音声編集ソフトAudition。
音声編集だけではなく、Audition上で「音声録音」できるのです。
録音から音声の編集までにAudition1本で成し遂げられます。
わたし自身、Auditionを使うまで、Mac標準装備 QuickTimeで録音してきました。
ただ、QuickTimeの自由度の少なさに少し不満を持っていたのです。
音質が
- 高音質
- 最高音質
のみで書き出し形式を指定できません。
「.m4a」または「.aifc」で書き出される定めになっていました。
加えて、サンプリングレート、ビットデプスのような細かいプロパティもいじれません。
そこでものは試しということで、Auditionで録音してみたのです。
Auditionで音声を録音する方法
録音方法は以下の通り。
オーディオハードウェアを設定する
まずは設定からですね。
録音で利用するマイクを設定せねばなりません。
設定は「オーディオハードウェア設定」でおこないます。
上メニューの
Adobe Audition>環境設定>オーディオハードウェア
からマイク機材を選びましょう。
入力で「マイク」、出力で「スピーカー」「ヘッドホン」を選択。
ファイルを作成する
続いて、音声ファイルを作成します。
上メニューの「ファイル」から「新規オーディオファイル」へGO。
まずはファイルの設定からです。
ナレーション音声ならばサンプルレートを「48000ヘルツ」、チャンネルは「モノラル」、ビットデプスは「24」がオススメ。
サンプルレートとは、
アナログ波形から抽出する際の細かさ。大きいほど元の波形に近い音声をデジタルで出力できます。
映像業界では「48000ヘルツ」が標準値のようです。
一方、「ビットデプス」は「音の解像度」を意味します。
値が大きいほどサンプルした音の振幅の幅が増えるんですね。
これらのプロパティは大きいほどいい、というわけではありません。
機材の諸条件にもよりますので、プロパティの無闇な上げすぎにご注意ください。
わたしは初心者ということもあり『ビデオグラファーのための音声収録&整音ハンドブック』で紹介されていた
- サンプルレート:48000 Hz
- ビットデプス:24 bit
- チャンネル:モノラル
で録音しました。
一見、チャンネルは「ステレオ」がよさそうです。
なんせ、左右で音を別々に録音してもらえますからね。
しかし、ナレーション音声は「モノラル」で出力を1つに絞ったほうが明瞭に聞こえるのです。
録音を開始する
いよいよ録音スタートしましょう。
ファイル下の「赤ボタン(●)」で録音開始します。
録音を停止したい場合は「停止ボタン □」もしくは「Spaceキー」で止めましょう。
書き出す
あとは書き出すだけ。
ファイルから「書き出し」へ進と、ファイル形式を選べます。
おすすめは非圧縮の「WAV」ですが、Auditionには書き出し形式が豊富に用意されています。
以下の形式で書き出せるので、必要に応じてファイル形式を変えてみてください。
実際にやってみた
ということで、実際に録音しみました。
サンプルレート検証
【サンプルレート:48000、ビットデプス:24、チャンネル:モノラル】
【サンプルレート:64000、ビットデプス:24、チャンネル:モノラル】
【サンプルレート:192000、ビットデプス:24、チャンネル:モノラル】
ビットデプス検証
【サンプルレート:48000、ビットデプス:8、チャンネル:モノラル】
【サンプルレート:48000、ビットデプス:16、チャンネル:モノラル】
【サンプルレート:48000、ビットデプス:24、チャンネル:モノラル】
【サンプルレート:48000、ビットデプス:32、チャンネル:モノラル】
チャンネル検証
【サンプルレート:48000、ビットデプス:24、チャンネル:モノラル】
【サンプルレート:48000、ビットデプス:24、チャンネル:ステレオ】
【サンプルレート:48000、ビットデプス:24、チャンネル:5.1】
色々試しましたが、
サンプリングレートやビットデプスが高いほどいい音がとれるわけではない
と気づきました。
これらの値が高すぎると、拾いたくない音まで拾ってしまう、という欠点があったのです!
検証してみるとビットデプスは24よりも「32」のほうがクリアに聞こえる感覚がありました。
したがって、今後のナレーション録音は、
- サンプルレート:48000 Hz
- ビットデプス:32 bit
- チャンネル:モノラル
でやっていこう、と決意したのでした。
Auditionをご利用中の方は、音声も録音してみてください。
それでは!
Ken