新宿で人生初めて占い師と対面す。
最近、占いのビジネスに対していくつか疑問が浮かんできました。
占いがなぜ日本ではやっているのか??占い師はどんな裏技を使っているのか??なぜ女性はオタク男よりも占いが好きなのか???
などなどです。特にインターネットの世界では占いのビジネスが流行るに流行っていて、「占い」というキーワードはなんとひと月の間に○○回も検索されているのです(Google Keyword Planner調べ。一年の平均値)
この検索数はものすごく巨大です。なぜなら、男の夜の営みに欠かせない検索ワードXVideosとほぼ同じだからです笑
その流行るに流行っている占いビジネスを探るために、実際にぼくが占いの館に出向くことにしたのです。
え?男なのにキモいですって!??
そんなの知りません。ジェンダー問題で訴えます。ジェンダーで。
新宿の占い師は1000円から占ってくれた。
占いで気になるのは値段ですよね???占いって詐欺の匂いがぷんぷんしますもの。そりゃ誰だってだまされたくありませんよ。
なんと。ぼくが出向いた新宿の館ではなんと1000円(税抜き)で占ってくれたのです。税込みだと1080円ですよ??特盛の牛丼二杯分ですよ???安いったらありゃしないです。それだけで自分の人生を占ってくれるのですから。
ただ、値段が一般的な占いと比較して安価なため、占いの鑑定時間は短かったです。たしか料金表には10分と指定されていました。また、占うことができるジャンルが至極制限されていました。ぼくの選択した激安1000円コースでは恋愛運しか占うことができませんでした。べつに恋人も恋人が出現する気配がないのにも関わらずです笑
占い師の得意技はタロットカードだった。
ぼくは女性の空気で飽和された占いの館に飛び込んでいきました。まるで火の中を渡り歩かねばならない儀式のようでした。心臓がバクバクが高鳴り、手汗がシューシュー吹き出ていたのは言うまでもありません。
占い師が着席している席にたどり着くと、
「1000円でう、占いを!」
と思わず叫んでいました。どうやらぼくは緊張しすぎていたのです。その大声に目の前の占い師はびくっと震えました。まるで何か悪徳な守護霊を見つけてしまった霊媒師のような振る舞いでした笑
え?この占い師はどういう人でしたかって??
一言でいえば、ものすごくやせ細った高齢女子でした。腕が細すぎるので転倒すれば打撲ではすまされないのでないか、と心配するほどでした。
そんな細身の占い師さんの得意技はタロットカードでした。はい、あのスピリチュアルな匂いがぷんぷん漂うあのカードたちです。ちょうど上の写真のようなカードたちですね。この占い師のようにタロットカードを用いて占う方法を「タロット占い」と読んでいるわけです。
タロットカード占いが始まる。
これからタロット占いに初めていく方々のために、占いの手順を記しておきます。占いの前日によくシミュレーションしてから戦場に出向きましょう。
ステップ1。生年月日を訊かれる
占いの冒頭で、まず簡単な個人情報を掘り出されます。ここは占い師に従順にしたがいましょう。この個人情報を吐き出さねばタロット占いはスタートとしません。
タロット占いではこの個人情報から2つのタロットを言い渡されます。この2枚のタロットカードが自分の内面を表現しているらしいのです。
ちなみにぼくは「法王」と「星」、という判断がくだされました。どういう過程を経て導きだしているのかわかりませんが笑
この二つのタロットカードから新宿の占い師はぼくの内面を以下のように推測したのでした。
- 人間が好き
- 頑固
- ハードルが高い(異性に求めすぎる)
- あきやすい
この占い結果を耳にしたとき、思わずぎくっとしました。1つ目の「人間が好き」という項目をのぞいてすべて自覚症状だからです笑 おそるべし占い師。
ステップ2。タロットカードをシャッフルシャッフル
つぎにぼくの2014年度の恋愛を運を占うステップです。なるべく公平に運勢を占うために占い師の方がタロットカードのデッキを念入りにシャッフルしてくれます。しゃかしゃか
ステップ3。タロットカードを楕円状に13枚並べる。
つぎに、よく混ぜ込んだタロットカードを13枚選出します。占い師の方は以下のようにカードを並べていました。一般的なタロット占いと同じです。あ、全部裏になって並べられています。そのため、この時点ではどのカードが並べられているのか、ということが一切わからない状態ですよ。
1番に並べられたカードが一月の運勢、2番の位置のカードが2月の運勢・・・・といったように一年間の月とツキが対応しているようです。そして、13番目の中央に配置されたカードが今年の全体運を表しているそうですぜ。
ステップ4。タロットカードをめくりながら解説していく
カードを並び終えたら、占い師の方が順番にカードをめくっていきます。しかも、ただ無機質にカードを表にするのではなく、ちゃんとタロットが持つ意味を解説しながら進行していってくれます。順番は一年の全体運→1月→2月・・・でした。
ぼくの場合、8月で誰かと結ばれるものすごくいいカードが出現しました。占い師の方も思わず声に出して笑っていたのが印象的でしたね。
ただ、ぼくにそんな最高の運勢など回ってくるはずもありません。そんないいことあるわけありません・・・・
と自分を自制していたら奇跡は起きました。
そうです、つぎの月のカードで「DEATH」と書かれた死神カードが出現したのです。これには思わずぼくも笑ってしまいした。えええ?!し、死ぬの?
占い師の方はものすごく優しいので、必死にぼくの未来を弁護してくださいました。
「Deathは復活を意味するのよ!」
ただ、英語力に自信があったぼくは残念ながらDEATHという英語の意味を知っていました。これはきつかったですね笑
最終的に下の写真のような配置になったのです。
いい思い出になりました。
占いに対する考察のまとめ
最後に占いを実際に体験して考えたことを3つ紹介します。
1。占いには中毒性がある。
占いは絶対にリピーター率が高い商売です。自分の将来や生活を真剣に予想してくれる人間なんて、占い師の他にいるわけありません。自分の話を黙って聞いてくれることや、将来を一緒に考えてくれること、というのは恋人がいない独り身の女性や男性は重宝するはずです。
しかも、一度持った占いの客は再び同じ占い師に占ってもらいたいだろうな、と推測がつきました。なぜなら、前回占ってもらった未来が実際どうだったのか、という話をまたしたくなるからです。一度行きつけになってしまった美容院とマッタク同じ原理だと思います。
したがって、占いビジネスにおいて大切なことはただ一つです。それは、どれだけ多くの新規顧客を集客できるか、ということです。この入り口さえ作ってしまえばあとはリピーター相手に商売をしていけばいいのでしょう。
2。コミュニケーションツールとしての占い
2つめに、占いが女子同士のコミュニケーションツールとして機能していた点です。とある新宿の超人気占いの館に出向いたときのことです。そこには昼間っから行列ができていたのです。しかも、その行列の約8割を占めていたのは中高生の女子の友達グループたちです。各グループは2〜3人の女子で構成されていました。
なぜ、集団で占いにいきたがるのか??
とついでに考察してみました。おそらくですが、占いには一人では入りづらい、というイメージがあるのではないでしょうか。とくにまだ大人の入り口に入ったばかりの女子中高生たちには特に当てはまるでしょう。
3。日本で占いが流行る理由について
最後の考察は、占いの人気についてです。なぜ日本では占いというオカルトが人気を博しているのでしょうか?
その理由は宗教に関係してくると推測します。日本人は世界でも群を抜いて宗教への無関心の傾向が強いです。クリスマスをツリーとともに祝い(キリスト教)、初詣には神社でお参りし(神道)、さらに死ぬ時は寺で葬儀を取りはからう(仏教)という柔軟さを持っています。
そのため、一神教のキリスト教やイスラム教のように絶対的な神様というものが存在していません。少なくともほとんどの日本人の脳内にです。
したがって、人生で困難に遭遇したときに背中を押してれる人が周囲にいないのです。誰の意見を参考にし、どんな基準で判断を下せばいいのかわからなくなってしまいます。
こういうときに助けてくれるのが占い結果や占い師なのです。日本人にとっての人生の指針となっているわけです。
新宿の占いにいって良かったよかった。
初めて占いに行った感想は、
これははまるだろうなぁ
です。ようやく占いにお金を投資する女性の気持ちがわかったような気がします。単純にうれしかったです。自分の話を骨身に聞いてくれて、しかもアドバイスまでくれる。これは寂しい孤独な男子にも人気が出そうですね。
それでは。
Ken Sawai